2017/08/21

【ベルニーニ☆ラリー】ナヴォーナ広場

Ciao!

ベルニーニ☆ラリーもいよいよ折り返し地点!



チェックポイント7:ナヴォーナ広場

ミネルヴァ広場やパンテオンから歩いてすぐのナヴォーナ広場にも、ベルニーニさんの噴水が2作品あるよ。

広場の中央でお出迎えしてくれるのは、四大河の噴水。


1651年に完成した53歳の時の作品。聖テレジアの法悦の1年前に完成した作品だよ。


このころのベルニーニさんは、パトロンの教皇ウルバヌス8世が亡くなって、一時期ヴァチカンとのコネクションが途絶えてた頃だったの。そして、久しぶりに来たヴァチカンからの依頼がこの噴水だったんだ。

当時の教皇インノケンティウス10世は、バルベリーニ家(ウルバヌス8世の家)と敵対してたから、バルベリーニ家と仲が良かったベルニーニさんはどうやってこの教皇から仕事を得たんだろうって、いろんな噂がたったんだって。

たとえば、別の人に依頼が行きそうだったのを聞きつけた高位の後援者が、教皇に会う機会のないベルニーニのために模型を持って直談判に行ってくれたとか、コンペに参加したベルニーニさんが銀の模型を持ち込み、「採用してくれたらこの模型も差し上げます」とわいろ交渉があったとか言われているよ。あくまで噂だけどね♪


噴水の主題になっている四大河とは、ガンジス、ナイル、ラプラタ、ドナウ。


左で櫂を持っているのがガンジス川。ガンジスは大きな川だから、船での運行も問題ないってことを示してるんだって。

右で顔を隠しているのがナイル川。水源がどこなのかとか
はっきりしないところがある川だったから、顔もはっきり見せません!ってことらしいよ。


左のラプラタ川は富の象徴のコインをたくさん持っているんだ。プラタというのはスペイン語で銀だからね。

右奥のドナウ川はヨーロッパ代表としてローマ教皇の紋章を支えている。教皇のお住まいに一番近いからってことらしい。

同じ広場にはムーア人の噴水もあるよ。この噴水の四体のトリトン像は16世紀の作品で、ベルニーニさんは中央のムーア人を作ったんだ。

Giacomo della Porta(1575)の作品がベース

中央のムーア人はイルカと格闘しているとのこと。どういういきさつでそうなったのか気になるなあ。今のご時世、イルカをいじめるとややこしいからねぇ。

イルカを引っさげて闊歩するムーア人

ナヴォーナ広場は、かつて夏になると広場全体に水を張って、市民が憩ったり涼んだりできるようになってたんだって。

北国オランダでは、冬になると広場に特設スケート場を作るよ。ところ変われば、遊びも変わるね。

今回のベルニーニ☆ラリーはここまで。
それじゃあ、またね。Ciao!

ナヴォーナ広場アクセス
バス:42,62,64,916など
パンテオンから徒歩5分






【参考文献】

この本の英語版