Ciao!
最近、渋谷のBUNKAMURAでやってる「ベルギー奇想の系譜」展の情報がよく流れてくるんだ。今回はその展覧会にめでたく作品がエントリーしたボスさんについて。
これを読んで、展覧会に行けば、ボスさんのことが20%増しで良くわかる!かも。
ヒエロニムス・ボス 生涯と家族
1450年頃にオランダのデンボスで生まれたボスさん。僕より30歳くらい上だからダヴィンチさんとか探検家コロンブスさんの世代だね。
ボスさんの家はおじいさんの代からの画家で、お父さんも、おじさんも、お兄さんもみんな画家になったんだって。
ところで、一家の名字はファン・アーケン(Van Aken)でボスではないんだ。ボスというのはオランダ語で森を意味する言葉なんだけど、ボスさんはデンボス出身ということで、「ヒエロニムス・ボス」の署名を使っていたんだ。
僕もウルビーノのラファエロっていう署名をよく使ってたから、まあ、名前+故郷の組み合わせは当時はよくある名乗り方だったわけ。
彼は30歳前後で結婚して、奥さんの実家のある街のそばに引っ越したんだって。とはいっても、デンボスからもそう遠くない場所なんだけどね。
彼は、生涯ネーデルランド(低地地帯)を出ることなく、1516年にデンボスで亡くなったんだ。享年66歳。子どもはいなかったんだって。
代表作
ボスさんが生きた時代は、宗教改革前夜の時代。(ルターの95か条の議題は、ボスさんの死の翌年の出来事)多少の混乱は始まっていたけど、まだまだカトリックが強い時代だったから、彼の作品は宗教画が中心なんだ。ボスさんの代表作としてまず挙げられるのは快楽の園。
ヒエロニムス・ボス、快楽の園、プラド美術館 |
アルプスより北のヨーロッパは、こういった両サイドがたためるタイプの祭壇画が一般的だったんだよ。僕たちイタリアの方では、パネル型が多かったけどね。
それから、七つの大罪と四終も忘れちゃだめだよ。
ヒエロニムス・ボス、七つの大罪と四終、プラド美術館 七つの大罪とは、暴食、色欲、強欲、憤怒、怠惰、傲慢、嫉妬 四終とは死、審判、天国、地獄 |
僕は、聖アントニウスの誘惑もモンスターが多くて好きなだなぁ。
ヒエロニムス・ボス、聖アントニウスの誘惑の三連祭壇画 MNAA リスボン |
この作品でボスさんは「デビルメーカー」の異名をとったんだ。ボスさん自身も、想像力をフルに使ってモンスターたちを描くことにやりがいを感じてたみたい。他の聖人より頻繁に聖アントニウスを描いてるよ。
今回は、ここまで。
次回はボスさんの死後の人気(ボス・リバイバル)について語っていくよ。
Ciao!