2017/09/08

ミュンヘンのアルテ・ピナコテーク


Ciao!

今回はドイツを代表する美術館、ミュンヘンのアルテ・ピナコテークの訪問記だよ。

アルテ・ピナコテークは2017年現在大改装中で、3月に行ったときには、1階の大部分と2階の一部が閉鎖中だったんだけど、8月現在は2階部分はほぼ改装が終わっていて、代わりに1階がカフェ以外全て閉鎖されていたよ。

この美術館のコレクションの中心は中世からバロック期にかけての作品。

ドイツだから北方絵画というわけでもなく、イタリアルネサンス期の作品やバロック期のスペイン、ロココ期のフランス絵画など幅広く取りそろえているよ。

アクセス
ミュンヘン中央駅からバス100/150番で10分ほど



でも、目玉はなんと言ってもバイエルン出身の大巨匠デューラー作品。

アルブレヒト・デューラー、自画像

上のどや顔自画像は半年前は、1階の売店の奥の部屋に押し込められてたんだけど、今回は2階の見つけやすい場所に展示されてたよ。

下の作品も、とっても人気で、いつも見てる人がいる。

アルブレヒト・デューラー、四人の使徒

デューラさんは同じバイエルン州のニュルンベルク出身だから、ミュンヘンでも愛されてるのはわかるんだけど、なぜかアウェーにも拘わらず好待遇なのがルーベンスさん。

ピーテル・パウル・ルーベンス、妻との肖像画

大きな祭壇画と、ハンティングシリーズがあるこの部屋にはいつも圧倒されちゃう。

ルーベンスの大作が展示される「ルーベンスの間」

ピーテル・パウル・ルーベンス、ライオン狩り

ライオン狩りの下絵。
落馬しながらライオンにお腹をかじられてる男性の
困った顔が僕的には超ツボ☆

そうそう、半年前には閉鎖されていた場所に「スペイン部屋」が出来てたんだ。

貧しい子どもたちを丁寧に描いたムリーリョさん

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ
ブドウとメロンを食べる子たち

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ
さいころで遊ぶ少年たち

彼の描く子供たちは、ストリートチルドレンだったり、貧しい家の子供たちなんだけど、なぜか悲惨さよりもかわいらしさを感じてしまう作品が多いんだよね。

下の奇跡を描いた作品では、

足なえを治すヴィラノーバの聖トマス

立つことができなかった男性の足が良くなって、元気そうに帰っていくハッピーエンド。

わーい!歩ける!サンキュー!

エルグレコさんの作品もあったよ。

エル・グレコ、服を脱がされるキリスト

引き伸ばされた構図とコントラスト(ハイライト)の強さは他の追随を許さない独自の世界観だよね。

さらに、ベネチアの巨匠ティツィアーノさんの作品もこの部屋で見つけたよ。

ティツィアーノ、皇帝カール5世

ハプスブルク家の人は受け口が多い。
驚異的な遺伝力でファミリー全体のシンボル的存在。

彼はスペイン王室とのかかわりが深いからこの部屋なのかな?

さて、ここからは、僕のお気に入りの絵をざくっとご紹介!(時代、場所はごちゃごちゃ)

不倫現場を押さえられたヴィーナスとマルス。

ティントレット、ヴィーナス・マルス・ウルカヌス
文春砲ならぬアポロンの密告で妻の不倫に気づいたウルカヌス
マルスは奥のテーブルの下に隠れたんだけど、犬が吠えてるから、ウルカヌスにばれるのも時間の問題。


綿密に描きこまれた建物に目を奪われっるけど、メインの主題は左下のスザンナと長老。

アルブレヒト・アルトドルファー、スザンナの水浴

普通は、一人で水浴するスザンナをエロ長老がこっそりのぞくっていうのがお決まりの構図なんだけど、この絵では人の目があるにも拘わらず果敢にのぞこうとする長老たち。 


見るからに不審者が二人。ここまでくると病気。


同じくアルブレヒト・アルトドルファーさんの細かい絵をもう一枚。

アルブレヒト・アルトドルファー、アレクサンダー大王の戦い

狂気すら感じる細かさ。

この絵は、どこかで見たことあると思ったら、

フランソワ・ブーシェ、休む娘

アムステルダムのポップアート展で見た、メル・ラモスさんの作品だった。


メル・ラモス, Touche le Boucher
本家よりも妖艶
おしりの日焼け跡が生々しいね。

あ、手前みそだけどアルテ・ピナコテークには僕の絵も飾ってもらってるよ。

カニジャーニの聖家族 by僕
反射がひどくてアップの写真しかないんだけど、遠くから見ると三角形の構図になってるんだ。

さて、今回はここまでにしようかな。

改修工事は2018年末までかかるみたいだけど、改修中とはいえ、見ごたえある作品がまだまだたくさんあるよ。ミュンヘンに行った際にはぜひ寄ってみてね!

それじゃあ、Ciao!


twitter:らふぁえろ@raphael_act

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